« 2007年09月 | メイン | 2007年11月 »
2007年10月30日
オオイチョウイタケの初物
目指す獲物はナラタケ、クリタケ。
そのナラタケ、クリタケは全然見当たらず杉林に生えるクリタケを探していて、このオオイチョウタケの群生に出合ったもの。
(スーパー袋に満杯になってしまった。)
昨年はこの場所でのクリタケとオオイチォウタケは豊作だったのに、
今年のクリタケはおかしい。(やはり不作の年のようである。)
●オオイチョウタケ(食)キシメジ科
9月~10月頃に杉林、雑木林、竹藪等に生える。
ヒダは写真のように白っぽいクリーム色、傘は浅いじょうご形、
食べ方は煮つけ、佃煮風に味付けする。その他肉料理に向いている。
一番上へ戻る
2007年10月28日
晩秋シメジの初物
ホンシメジ採りが終りに近づくと
傘が金色と銀色をした「晩秋シメジ」に出会うことがある。
金色の「きのこ」はキシメジ(キシメジ科)と言い
岩手の方言でキンタケと呼ぶ
一方
銀色の「きのこ」はシモフリシメジ(キシメジ科)と言い
岩手の方言でギンタケと呼んでいる。
味の面ではギンタケは大変美味しく、
採取の競争率の高いキノコになっている。
この時期に松が混じった雑木林沿いには「ギンタケ採り」の人たちの車が駐車しているのが多く見かけるようになる。
シモフリシメジの名の通り、このキノコを見かけると冬の到来が近いことを教えてくれる。
●シモフリシメジ=ギンタケ
●キシメジ=キンタケ
一番上へ戻る
2007年10月26日
ブナシメジの初物
スーパー等で「ホンシメジ」の名で売られているキノコの正体はこれ!
この写真のブナシメジを栽培したものが「ホンシメジ」として販売されている。秋の終盤にナメコとかムキダケ採りに山に入ると偶然見かける。
数が少ないため狙って採れるキノコではない。
●ブナシメジ(食):キシメジ科
方言でブナモダシという。
ブナ、カエデ、トチの枯れ木、倒木に発生する。
昔は群生していたのを見かけたことがあったが、
理由はわからないが最近は1個所に数個が生える姿しか見られない。
ブナシメジは木に生えて、ホンシメジは土に生える・・と覚えればよい。
味は勿論、ホンシメジに軍配が上がる。
ホンシメジは特級品でブナシメジは一級品か?
●ホンシメジの詳細はこちら→http://blog.kirinkan.biz/2007/10/post_435.html
一番上へ戻る
2007年10月24日
クリタケの初物
この写真の「クリタケ」は本命ではなかった。
本命は「ナメコ」なのです。
ナメコが生えるブナ林は日ごと気温が下がり、広葉樹も落葉して冬の準備をしている状態が合図でナメコ採りに向かったのです。(実はナメコは9月の末に一度発生、その後は気温が上がり、姿も見えなくなったのです。)
しかし
ブナ林のナメコが生える倒木、切り株は乾燥気味の状態で1個も出ていなかったのです。
代わりに、見つけたのがこの「クリタケ」だけ
一般的にはナラタケが出て、クリタケと進みナメコの発生があるのですが、今年はおかしい!ナラタケが出ないでクリタケが出るとは?
●クリタケ(食):モエギタケ科
秋から冬に移行する11月頃、切り株(広葉樹あるいは針葉樹)などに発生する。初めに、切り株の土ぎわから、そして株の上に生える。
この頃、毒キノコはほとんど姿を消すが、ニガクリタケだけが生き残っていて元気である。場所によってはクリタケとニガクリタケと昆生している場合があるので注意!!
判断できない時は噛んでみるとニガクリタケは苦いのでわかる。
その違いはこちらでも説明→http://blog.kirinkan.biz/2006/11/post_350.html
一番上へ戻る
2007年10月23日
ムキタケの初物
ナメコ、ブナハリタケ同様年々減少しているキノコにこの「ムキタケ」があります。
ナメコもブナハリタケもムキタケも主にブナの風倒木、切り株に発生します。温暖化のせいもありますが、近年、ブナ林保護のため伐採事業が廃止され、台風などで倒れたブナの木にしか自然的に生えないため、年々その収穫量が減ってきているのが実情です。
天然のナメコ、ブナハリタケ、ムキタケは幻の高級キノコになるかもしれません。
●ムキタケ(食)キシメジ科
主にブナ、カエデ、ミズナラに重なって生える。
変わった食べ方では、細かく裂いてイカの塩辛に一緒に入れると食感がイカににて美味しい。
味が身に滲み込むような煮つけなど料理がよく合う。
●このムキタケと思って間違って採る、猛毒の「ツキヨタケ」があります。写真左が「ムキタケ」で右が猛毒の「ツキヨタケ」ですが
●ムキタケとツキヨタケの違いはこちら↓
http://blog.kirinkan.biz/2006/10/2006_3.html
http://blog.kirinkan.biz/2005/08/post_111.html
※慣れてくると傘の色を見ただけでムキタケかツキヨタケか判るのですが、あやふやな時には絶対に採らないようにしましょう。
一番上へ戻る
2007年10月22日
ハナイグチ
ラクヨウモダシとかカラマツイグチと方言でいう、
このハナイグチは実は10月中旬以降に採ったのは初めての経験。
本命はホンシメジ、キンタケ、ギンタケ狙いだったのだが、本命キノコは一切なし。
代わりに元気だったのがこの「ハナイグチ」だった。
温暖化のせいでずれているにしても終わっている筈のキノコが元気なのだから異様に感じられる。
●ハナイグチ(食)イグチ科
傘は5~10cm前後赤褐色で粘性が強い、茎は太く管孔は黄色で茎にはツバがある。
茎は硬いので傘を使う。ゆでてから水を切り、大根おろし和えで食べると美味しい。
幼菌の小さな粒はナメコ同様に扱われる。
その他に奇妙にも元気なキノコに出逢ったのが「タマゴタケ」
岩手山には雪が降り、もう少しでナメコ採りのシーズンなのに今年はキノコは大不作のようです。
ところで、10月初旬から出るナラタケは
(噂ではチラホラ出たようですが・・)
私の畑では今年はまだ出ていない状況です。
7年前には11月にナラタケが豊作で貸し切り状態で沢山採ったことがありました。
それと同じであれば・・・11月に期待したい!!
一番上へ戻る
2007年10月20日
ホンシメジの初物
昨年のホンシメジ採りは10/14でしたが今年はなんと1週間も遅れての10/20がホンシメジ採り開始です。
里の山はまだ緑が多く初秋の雰囲気なのに高山は紅葉真っ盛り、落ち葉も多くなりで初冬を思わせるような雰囲気になっています。
●ホンシメジは写真のようにアカマツ、コナラ、カシワ、ツツジ等の混生林に点々と生えます。
比較的に歩きやすく、探しやすいのがホンシメジなのですが、探しやすい反面競争率が激しいため、大量に収穫することは難しくなっています。
この時期はキンタケ、ギンタケも採れるので「キノコ目」になり目を皿のようにして下から上の方を見上げるように探します。
●ホンシメジ(キシメジ科)
シメジ特有の「妖精の輪」をつくり、タイミングが合えば1個所で沢山採れることがありますが、競争率が激しいキノコのため、採られてしまい、最近はめったにそんな状態に逢うことはなくなりました。
だから、大量に採るためには足で距離を稼ぐしかありません。
(ひたすら歩くのです。) その結果がこれ↓
●その歩き2時間でこの位の収穫量です。
山菜もキノコもそうですが、大体平均2時間が1回山歩きの時間のようです。
仲間と別行動を取っても不思議にも(時計も見ないのに)2時間でお互いに出発点に戻ってきます。
●2時間×2回のホンシメジ採りの成果がこれ!
これを平均一パック150gにしてご希望の方にお送りしています。
一番上へ戻る
2007年10月18日
カリン酒をプレゼントします。
私の姉妹ブログ「俺の家は高性能!」で秋の木の実のプレゼント企画をいたしました。
スーパーでは絶対に購入できない
カリン酒ビン詰めを4名様に、カリンの実を5名様に抽選でプレゼントいたします。
沢山の応募お待ちいたします。
申込はこちらから↓
http://blog.smatch.jp/dannetu/archive/352
一番上へ戻る
2007年10月17日
スギタケの様々
牧場の草むらの中とか林道の脇などに群生していることが多いのがこのツチスギタケ。
土に生えているので「ツチスギタケ」なのですが
広葉樹の切り株や倒木に生えるスギタケを「スギタケ」又「スギタケモドキ」「ヌメリスギタケ」と区別しています。
どちらも食菌となっているのですが、そう美味しいキノコでありません。
現在はあまり見向きもされないキノコになっていますが昔は食材の種類も量も少なかったので田舎ではツチスギタケを大量に採り、漬けて冬の保存食として食べる習慣がありました。
これに似たキノコではトンビマイタケとかマスダケも同じように扱われています。
●ツチスギタケ(食)モエギタケ科
食べ方;歯触りのいいキノコですが風味はない。湯がいて煮物か大根おろし和えにする。
●スギタケ(食)モエギタケ科
食べ方:歯触りのいいキノコ。ボキボキしているので佃煮などの濃い味付けにして食べた方がいい。
●スギタケモドキ(食)モエギケ科
広葉樹の枯れ木に生える。この仲間の中では一番大型のキノコ。
大きい物では傘直径15cmにもなります。
食べ方:油いためにいい。
●ヌメリスギタケ(食)モエギタケ科
ヤナギ、ポプラ、ミズ、ナラ、ブナの枯れ木や切り株に生える。
スギタケの中では一番美味しいかも!
匂いもよく、ナメコに劣らない優秀なキノコになっているがやはりナメコには劣るります。
最近はこのキノコに巡り合うことは少なくなりました。
一番上へ戻る
2007年10月12日
マイタケの様々
マイタケは
秋、ミズナラ、クリ等の古木の根元に群生するの一般的です。
しかし、写真のようにミズナラの古木ではなく立派に生木の根元に群生したもの。また、一般的には深山のキノコですが、里山でも稀に群生する所に出合うことがことがあります。
へら状の茎を根元から繰り返して枝分かれして傘の量が増していき、やがて木質化して倒れる。一般的に若いうちは黒褐色から次第に鼠色に変化して、のちに茶褐色に黒っぽい環紋が現れる、傘の裏は白く細かな管孔がある。若いうちほど歯切れがよい。香りもよく高級なキノコとなっています。
●マイタケが生える風景
写真では2個しか見えていないがこのナラノ木にぐるりと1株2kg前後の物がぐるりと8個が生える。
●この位の大きさが1kgのマイタケです。
●珍しい真っ黒な若いマイタケはこんな感じ。
●これはナラノ木の古い切り株の根元に生えていたもの。
●この真っ黒なマイタケが成長するとこんな感じ。
量も多く晩秋に採れるとこの色のマイタケで一人では採りきれないくらいの30kgのマイタケ群に巡り合うことがあります。
その時が字の如く・・・・・舞茸=踊るくらい興奮するのですよ!!
●シロマイタケ
秋にミズナラ等の大木の立ち木や枯れ木や、切り株の根元に発生。
このキノコは奥山のキノコで毎年、周期的に発生し、場所は親子でも秘密にするものである。
傘の色はほとんど白色、そのため、シロフとも呼ばれ、茎が多く、傘も多く、原木が若ければ巨大な葉ボタン状になり、とてつもない収穫量となる。古木であれば収穫量は少ない。マイタケより発生時期が少し早く、味の方もボソボソして歯切れが悪い。
一番上へ戻る
2007年10月09日
ハタケシメジ
岩手の方言で
スズメモダシ、ハタケウエッコ、牧草モダシ、クロシメジといいます。
9月上旬~11月中旬にかけて発生するのが一般的ですが梅雨時からお盆あたりに(季節外れに)よく発生することがあります。
●方言のクロシメジにぴったりのハタケシメジです。
名前の通り傘の色が真っ黒なのが特徴です。
主に牧場の盛り土の縁に生えていて日光が良く当たる場合に黒くなります。海水浴で日焼けするのと同じ?だと思っています。
そのため、隠れて成長するのでないため、誰にでも探すことできるキノコです。
●ハタケシメジの発生の因果関係はよくわかりませんが、長年の経験でいえば、盛り土に伐採されたナラタケ木々、枝などが土に混ざり、3~5年で先ずナラタケ(木ボリ)が発生します。
ナラタケの栄養分となり木が腐り、ナラタケが発生する条件がなくなるとその後ポツポツとハタケシメジが出るようです。
昔、ナラタケを沢山採ったけ・・・な~という所があったら探してみる価値ありです。
●これは方言でいうと「牧草モダシ」にピッタリな表現になります。
牧草の蔭に隠れて見つけることはなかなか難しいのです。
そのため、両膝をついて両手で牧草を搔き分けて探すことになります。
短気な人には向かない作業です。
クロシメジと違って日が当たるのが少ないため、灰色に近い黒の色になります。
●クロシメジは風の通りもある場所に生えるため、ほどよく、水分も蒸発して傘茎ともガチッとした硬さになります。
一方牧草モダシ水分の蒸発を牧草がカバーしてくれるので湿りが強いハタケシメジとなります。
一番上へ戻る
2007年10月02日
マツタケが簡単に見つけれない理由!
これはアカマツ林で採れたマツタケです。
採取者は私ではなく希林舘自然クラブの工藤さんが採取したもの。
そのため、採取風景はありませんが採りたての状態のマツタケを見せてもらいました。
根元はもちろんのこと、頭まですっぽり土が被っていたことがわかります。
これは地面に頭を出す前に手さぐりで生えている場所を見つけ、
掘って採るからなのです。
地中に潜っている訳ですから、ラッキーにも傘が開いて採られていないマツタケ以外は素人には採ることは非常に難しい。
簡単に見つけれないのはこんな理由によるものです。
●マツタケ(食)キシメジ科
岩手では
アカマツに生えるマツタケ(写真)とコメツガにツガマツタケがあります。ツガマツタケは八幡平産が有名。
食べ方は定番のマツタケご飯、土瓶蒸しが代表的な料理。
●今日収穫したアカマツタケはすべてご覧のように地中にもぐっていたもの。奇麗に土を取り除いたものが左に写真(ツガマツタケ)のようになる。
一番上へ戻る
2007年10月01日
ナラタケモドキの初物
毎年採りに行くナラタケモドキは昨年より発生は遅いようです。
そこで、
場所を変えて数年前に雑木林が伐採された跡地にやってきました。
そろそろキノコ(ナラタケ)が出るだろう!と毎年通いつめていた目星をつけていた場所です。
車が多く通る林道から、さらに右に入る林道の先には、
こんなに開けたキノコ山があるとは誰も気がつかない場所なのです。
(この場所は伐採に係わった職人さん達でなければわからない。・・・そんな場所なのですから私たちはどうして探せたか?・・・疑問でしょうが・・・実は伐採職人さんたちからの情報なのです。・・そうでなければ、わからない場所にこの山があるのです。)
春にはワラビも沢山採れそうなワクワクする雰囲気の山になっています。
また、さらに数年もすれば「タラポ山(タラの芽)」に変身してくれるはずです。
●この時期に出る「ナラタケモドキ」を沢沿いか写真のように林道沿いの土手を探します。
ナラタケモドキは小さいキノコなので、立っては見つけるのではなく、腰を下して見つけるようにします。
●写真のような姿勢で探すことになります。
小さいキノコのため2時間以上も採らないと背負い籠には満杯に採れません。
●まだ青々とした草木の中に「ナラタケモドキ」は生えています。
1か所見つけると採りきれないくらい・・・あるものです。
大きさはとても小さく傘と茎の部分が壊れやすいのが特徴です。
ナラタケとナラタケモドキの違いは、茎にツバがあるかないかの違いだけで、他はまったく同じです。
味はまったくナラタケと変わりがないが、過食すると稀に消化不良を起こす軽い中毒を起こすので気をつけましょう。
●ナラタケモドキの発生風景
方言で「ヤチボリ」「サワボリ」「カックイ」とも呼んでいます。
一番上へ戻る